株式会社テイ.エス.エスはJISQ9100:2016認証を取得しています。
「当社がなぜJISQ9100規格認証を取得したのか?」について、
以下、ご説明しようと思います。

  • 航空機宇宙産業への挑戦
  • プロセス
  • 目指すもの

航空宇宙産業への挑戦

当社は、「航空宇宙産業参入」の為に2012年10月1日にJISQ9100認証取得の決意と宣言のキックオフしました。

航空宇宙産業への挑戦

航空宇宙産業への挑戦

JISQ9100:2009認証取得の決定と宣言

以下、株式会社テイ.エス.エス 代表取締役 八木 惇一 キック・オフ宣言内容になります。

1、 認証取得の目的
株式会社テイ.エス.エスが何故 JISQ9100:2009認証取得を目指すのかというと
対外的には激化する社会状況の中で、会社存続の為、競合他組織と差別化することが必要であると判断したことによる。JISQ9100:2009規格に基づく認証を取得することが 航空・宇宙・防衛産業参入への取引・入札参加の絶対条件であると判断する。航空・宇宙・防衛産業への参入を 株式会社テイ、エス、エスの営業力強化につなげて、新規顧客を獲得し、経常利益を増大させることを目標としたい。別の言葉に置き換えるなら このJISQ9100:2009認証取得を新規ビジネスの展開への導入という課題に真正面から取り組んでいくための足がかりとしたい。
そもそもJISQ9100:2009とは、国際航空宇宙品質グループ(以下IAQGという)によって作成された9100規格を基に、技術的内容及び構成を変更することなく作成した工業規格である。
顧客満足を保証するため、航空宇宙及び防衛分野の組織の一員として 顧客及び適応される法令・規制の要求事項を満たす、又はそれを上回る安全性及び信頼性のある製品を生産し、継続的に改善していくために 品質マネジメントシステムを採用して、これを弊社による戦略上の決定としたい。
社内的には、品質マネジメントシステム採用のメリットは、まず弊社の体質改善によって 仕事の効率アップにつながる。そのことでコスト低減が図られ 経常利益が増大する。現状業務の見直しをして 業務標準化をすることによって生産性の向上を得られる。また、品質に対する意識の改善や向上が、社内の活性化を促し 管理職のマネジメント能力も向上させることで品質問題への積極的な解決策としたい。

2、 品質マネジメントシステム構築のメリット
まず、第一に品質マネジメントシステム構築のメリットを考えるにあたって、
【品質】【製品】【品質マネジメントシステム】の言葉の意味を検証する。JISQ9100:2009で言われている【品質】を考えるとその中で一番大きいものは、「顧客の注文内容」を「満たす」こと。「どの商品を」「何個」「いつまでに」「指定する場所に」納品してほしいという注文に対し、「どの程度合致しているか」が【品質】であると言っている。また、【製品】については、「サービス」という「形のない製品」も含まれていると理解する。
次に、【品質マネジメントの原則】を考えると以下の8項目に大別できる。

  • 原則1 顧客重視
  • 原則2 リーダーシップ (経営者責任)
  • 原則3 人々の参画 (人的資源)
  • 原則4 プロセスアプローチ
  • 原則5 マネジメントのシステムアプローチ
  • 原則6 継続的改善
  • 原則7 意思決定への事実に基づくアプローチ
  • 原則8 供給者との互恵

また、【品質マネジメントシステム】を言い換えると「品質に関して組織を指揮し、管理するための品質方針及び品質目標を定め、その品質目標を達成するための相互に関連する、または相互に作用する要素の集まり」となる。基本は、要求事項に従ってシステムを「確立」する。「文書化」する。「実施」する。「維持」する。また、継続的に改善する手段とする。顧客の要求事項、そして適応される法令・規制の要求事項をきちんと満たした製品を、継続して顧客に提供するという能力を持っているということを実証したい。
この【品質マネジメントシステム】構築のメリットは、これを弊社が採用することで現状行っているプロセスを確認し、改善し それが弊社の体質改善と仕事の効率アップにつながると思われる。
そのためには、弊社が品質マネジメントシステムとして何をすべきか、どのように要求事項を満たすのか、どこまでやるのかという具体的な方法は、弊社の実力をよく勘案して決めることとする。

徳永 俊二アドバイザー

徳永 俊二アドバイザーは、2012年夏に初めて当社にお越しになりました。当社社長 八木の小学校の同級生で、還暦のお祝いで集まった時から航空機産業の話が出ていたようです。(徳永 俊二アドバイザーを師匠とお呼びしていたので、師匠と表記させて頂きます。)師匠は、株式会社日本航空に入社してからずっとJALで働いていて、2012年当時は、株式会社JALエアロ・コンサルティングで技術顧問をなさっていました。師匠は、戦後、航空機製作に日本がかかわらず、大部分を海外で作っている事について、日本の中小企業で航空機部品の製作が出来ないものかと日本全国を飛び回って、航空機産業の参入セミナーを行ったり、得意分野の特殊工程、鍍金関係のコンサルや設備関係、JISQ9100、NADCAPの資格取得の援助、大規模施設導入の為のサポイン導入支援活動などを行っていました。
サポイン(戦略的基盤技術高度化支援事業)は「Supporting Industry」の略で、中小企業・小規模事業者が大学や公設試験研究機関、他の企業などと共同で我が国産業を支えるものづくり基盤技術の高度化に向けた研究開発や試作品開発、販路開拓などの取組を支援するものです。最大3年間、合計で9,750万円の補助金を受けることができます。サポインでは、日本のものづくりの「競争力強化」と「新たな事業の創出」を目指しており、これまで2,000件を超える中小企業・小規模事業者による研究開発プロジェクトを支援しています。

社長八木は、キックオフで師匠にJISQ9100(参入のきっかけ)の経緯をみんなに話してほしいと思っている。JALの長い飛行機の整備をして御巣鷹問題を知っている。飛行機産業とJAXAの話から、航空機産業は伸びる。ホンダ北米は毎年100機ずつ増産している。今なら手伝える。やるなら手伝うよが発端。これからは、日本の精密板金板金業は、斜陽産業になるからそういう(航空機産業参入)形にならないと食べていくのは無理。間違いなく、中国・東南アジアにいく。土地の高いところで(仕事を)やるのは賃金も出ない。考えて、最後のラストチャンスということを言ってキックオフに進んでほしい。一人一人が持てる力120%出してもこのままだと乗り越えるのは難しいから、中国製の900円の板金(注 これを客先が提示して、弊社同サイズの部品(ただし、工程数は6倍ほど)3300円を値引きしてほしいと依頼)には、勝てないというのが現実だからと話していました。(議事録より)

航空機の新機体外装塗装システム

続く